IoT・AI・次世代ブロックチェーン技術を使った「3密回避Webアプリ」を開発
CO2濃度と混雑状況をリアルタイムで確認・記録する大規模会場での感染予防対策ツール

アステリア × 中部電力 による共同検証結果を『テクノフェア2021』で公開!

報道発表資料

2021年10月28日
アステリア株式会社

 アステリア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:平野洋一郎、東証一部:3853、以下 アステリア)は、「有向非巡回グラフ(以下、DAG※1)」 を使用した次世代ブロックチェーン技術のひとつ「IOTA※2」と、AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio(グラヴィオ)」を組み合わせて開発した「3密回避Webアプリ」を、10月28、29日に中部電力株式会社(本店:愛知県名古屋市、代表取締役社長 社長執行役員:林 欣吾、以下 中部電力)で実施される「テクノフェア2021」で公開することを発表します。テクノフェアの会場では、アステリアと中部電力が共同検証した内容を公開し、多くの来場者が集まる店舗やイベント会場での新型コロナウイルス感染予防対策ツールとして提案・運用します。

「3密回避Webアプリ」について

 新型コロナウイルスの新規感染者の減少により経済活動が再開してくるなか、多くの来場者が集まる店舗やイベント会場などでは運営者やイベント主催者が新型コロナウイルス感染予防対策を徹底することでクラスターなどの問題を抑止する備えが求められています。
 そこで、アステリアは中部電力で10月28日から開催される「テクノフェア2021」に向けて、AIによる画像解析やIoTセンサーで収集した情報をもとに混雑状況や3密状態を確認できる「3密回避Webアプリ」を開発しました。
 このアプリでは、会場内8カ所に設置されたカメラの映像からAIで解析した来場者数とマスク着用有無に関する情報、Gravioの3種のセンサー(CO2、温度、湿度)が計測したデータを組み合わせることで会場全体の混雑状況や3密状態を可視化。計測データは次世代ブロックチェーン技術IOTAに記録することで、管理者でも改ざんができないことが担保された公正な記録を蓄積する仕組みです。
 このアプリの導入により、来場者は手元のスマートフォンや会場内のディスプレイで混雑状況をリアルタイムで確認し、3密を回避してイベントに参加することが可能です。

会場内での来場客数、CO2濃度、温度・湿度確認イメージ混雑状況をスマホで確認

<テクノフェア2021Webサイト>  www.chuden.co.jp/seicho_kaihatsu/kaihatsu/techno/

混雑状況管理・換気状況管理システムを搭載した「3密回避Webアプリ」の仕組み

図:混雑状況管理・換気状況管理システムを搭載した「3密回避Webアプリ」の仕組み
設置場所会場内8カ所 (ロビー、食堂や実験棟など混雑が予想される場所)
3密回避Webアプリ① 会場チェック用Webアプリ会場内に設置されたカメラで数分おきに撮影、来場者情報をクラウドへ送信。
② Gravio(センサー、管理)「Gravio」センサーで測定したCO2濃度・温度・湿度情報を取得し、3密状態を計測。
③ クラウドコンピューティングAIがマスク着用有無や来場者数を画像解析。  解析結果をIOTAへ保存。
④ IOTA「有向非巡回グラフ」(DAG)を活用した使用した次世代ブロックチェーン技術「IOTA」が、改ざんできない形式でデータを保存・蓄積。
⑤ 閲覧用Webアプリマスクの有無を含む来場者数の変化、CO2濃度・温度・湿度の状況をグラフで表示。

「IOTA」を活用した会場管理システムの開発の背景

 店舗やイベント会場の管理システムを既存のブロックチェーン技術でシステム構築した場合、手数料の必要性※3や、ブロック生成にかかる時間※4、ブロックを確定するために計算をするマイナーが必要※5であるという課題がありました。
 そこで、アステリアが開発した「3密回避Webアプリ」は、この問題を解決するために「DAG」を使用した次世代ブロックチェーン技術のひとつ「IOTA」を活用。
 IOTAはIoT分野での利用に特化し、ノード構築の必要がなく利用者自身がマイナーを務めることから登録情報が確定するまでの待機時間が短いことが特徴です。このため、センサーやスマホ上のアプリなどを通じて収集した大量のデータやトランザクションの迅速な処理や、運営コストをかけず分散型台帳を無料で利用することが可能となります。

今後の展開

 次世代ブロックチェーン技術「IOTA」は、従来のブロックチェーン技術の課題を解決するもので、リアルタイムでの処理が不可欠となるIoTソリューションにおいて有効な機能を数多く兼ね備えています。アステリアでは、中部電力との検証結果も活用しながら、IOTAをベースにしたアプリやサービスの開発も進めていく方針です。

※1: Directed Acyclic Graphの略。ブロックチェーンが直線状にしか取引データをつなぐことができないことに対し、DAGは1つのブロックの前後に網目状に取引データをつなぐことができる。
※2: 2016年7月に公開されたIoTデバイス間での決済などの取引に使われることに特化した暗号資産。
※3: 新しいブロックを形成した報酬としてマイナーに支払われる手数料。
※4: ビットコインの場合、次のブロックが生成されるのに約10分前後の時間がかかる。
※5: ブロックチェーンに書き込まれるデータの検証・承認を行うため特殊な計算(マイニング)を行っている人もしくは組織。


『アステリア株式会社』について( www.asteria.com/ )

 アステリア株式会社(2018年10月にインフォテリアから社名変更)は、企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・販売しています。主力製品のASTERIA Warpは、異なるコンピューターシステムのデータをノーコードで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に9,398社(2021年6月末現在)の企業に導入されています。また、Handbookは、営業資料や商品カタログ、会議資料などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダードとして、1,618件(2021年6月末現在)の企業や公共機関で採用されています。

AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」について( www.gravio.com/jp )

 Gravioは、データ連携ツール国内シェアNo.1の「ASTERIA Warp」で培った技術をベースにIoT向けに進化させ、AI機能を搭載したエッジコンピューティング型のIoT統合ソフトウェアです。ノーコードと直感的な画面設計により、使い勝手の良さを重視。更にはAIを活用した認識技術の内蔵とマルチプラットフォーム対応が、インテリジェントエッジとしての活用シーンを飛躍的に拡大。各種認証済みセンサーの無償貸出プログラムもご用意し、導入の際の複雑さを解消。様々なデータの収集、加工、連携もインテリジェントに。簡単かつ迅速なIoTの利活用を実現します。

【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】

アステリア株式会社
広報・IR部:長沼史宏、齋藤ひとみ
TEL:03-5718-1297
E-mail:press@asteria.com

【『IOTA』を活用した入退室管理システムの仕組みに関するお問い合わせ先】

アステリア株式会社
研究開発本部 ブロックチェーンソリューショングループ:森 一弥
TEL:03-5718-1250
E-mail:blockchain@asteria.com

資料(PDF)はこちら

以上
日時:2021年10月28日 11:30

アステリア、ASTERIA、Handbook、Gravioは、アステリア株式会社の登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。