森林組合が原木市(げんぼくいち)で電子入札アプリを採用!国産木材流通のDXを推進
Platioで作成したアプリで 毎回約1000枚の入札票を完全デジタル化

10/17開催の原木市「小国町森林組合市場」(@熊本)で本格導入開始

報道発表資料

2022年10月11日
小国町森林組合
アステリア株式会社

 小国町森林組合(所在地:熊本県小国町、代表理事組合長:北里栄敏)と、アステリア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:平野洋一郎、証券コード:3853、以下 アステリア)は、アステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」で作成した「電子入札アプリ」を、10月17日に開催する原木市※1「小国町森林組合市場」で本格導入することを発表します。

「電子入札アプリ」の導入背景

写真:小国町で開催される原木市の様子
小国町で開催される原木市の様子

  小国町森林組合では小国町の約78%を占める森林で育ったブランド杉「小国杉」※2の販売を行う原木市を1年間に25回実施・運営しています。この原木市は良質な小国杉が取引される市場として知られ、製材所や木工所、輸出業者などの買付担当者約30名が参加し、落札された木材は全国に出荷されます。
 原木市の競りでは、原木ごとの希望購入金額を入札票に書いて森林組合の職員に渡し、入札票の中で最高値だった業者が落札者として口頭で呼び出される入札方法でした。
 しかし、このようなアナログ方式では、毎回約1,000枚使用する入札票の準備、入札票の配布・収集、落札者を選出する時間が発生。落札した業者の入札票に記載された金額は、原木市終了後に事務所のパソコンを使ってデータシートに記録し、請求作業や平均価格算出の変化による市況の算出する必要もあり非効率でした。そこで小国町森林組合ではこれらの業務効率化に向け、原木市での入札を電子化する検討を開始。ノーコードでアプリを作成できるPlatioを導入し独自の「電子入札アプリ」を作成しました。

アプリで入札希望金額を入力「電子入札アプリ」運用イメージ

 電子入札アプリは、買付業者が入札時に自身のスマホからアプリ上で入札希望額を入力・送信すると、森林組合職員のスマホに入札情報がリアルタイムで表示。入札価格の自動ソート機能により最高値の確認や落札者判定の効率化がされ、アプリ上で森林組合職員による最高落札者の判定が完了すれば、落札した買付業者に自動的に落札通知が送付されます。さらに、原木市で入札される全買付業者の入札データはクラウドに保管されるため、需要の高い原木のサイズや性質に関する傾向分析も容易となり、伐採時の現場作業の指標や山主への還元も可能になります。
 このアプリは10月17日に小国町森林組合市場で開催される第1521回原木市の一部で運用を開始。小国町森林組合ではこのアプリの運用により入札票の完全デジタル化を目指す方針です。

「電子入札アプリ」概要

<買付業者>
・入札時に自身のスマホから入札希望額を入力
・森林組合から落札判定がされるとスマホに通知
・当日落札した原木の金額・数量の確認が可能

<森林組合>
・入札情報がリアルタイムで表示
・入札価格のソート機能で最高値や落札者判定が効率化
・落札者を判定すると即座に買付業者へ通知が送付
・落札金額の記録・集計を自動化
・入札記録のデータ化で需要の高い原木の傾向分析が可能

写真:電子入札アプリ画面イメージ
電子入札アプリ画面イメージ

※1:樹種・長さ・品質等に仕分けられた原木をセリや入札により製材工場や木材販売業者が買い取ることができる市場
※2:九州随一の品質と呼ばれるブランド材で粘り強い強度とピンク色がかった美しい色つやが特徴


『アステリア株式会社』について( Webサイト www.asteria.com/ )

 アステリア株式会社は、企業内の多種多様なコンピューターやデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスを開発・販売しています。主力製品のASTERIA Warpは、異なるコンピューターシステムのデータをノーコードで連携できるソフトウェアで、大企業、中堅企業を中心に9,739社(2022年6月末現在)の企業に導入されています。また、Handbookは、営業資料や商品カタログ、会議資料などあらゆる電子ファイルをスマートフォンやタブレットで持ち運べるサービスのスタンダードとして、1,653件(2022年6月末現在)の企業や公共機関で採用されています。

『小国町森林組合』について( Webサイト ogunisugi.com/ )

写真:小国杉イメージ
写真:小国杉グッズイメージ

 小国町の豊かな森林の管理を中心に、切り出した原木の販売、木材の温泉地熱乾燥室の管理運営、建材の受注を行う他、自社ブランド「ASO OGUNI-SUGI LAB」から木製品・アロマオイルなどの企画販売といったブランド事業を行う九州内でも珍しいと言われる森林組合。これまでの代表的な商品として、売上実績1万個を超える木製くまモングッズや、各種木製ノベルティ、記念品などのオーダーメイドを多数受注しており、ANA(全日本空輸)の限定ノベルティや、(公社)国土緑化推進機構の熊本地震復興チャリティーグッズ、明治アニマルヘルス株式会社の設立記念品など、企業や機関からの少量限定品~数千個単位での大口注文まで受ける。
 また、九州を代表する林業と地方創生を担う団体として、2016年に石破茂地方創生担当大臣(当時)とのパネルディスカッションへの職員の登壇や、政府広報そして有名企業メディア等への掲載、世界三大インテリア商談会「メゾンエオブジェ」への出展など、林業や木材業のPRを積極的に推進してきた。次世代につなぐ森づくりを主軸とした活動が徐々に認知され、2022年4月にはフランス発シューズメーカーパトリックにより小国の林業を題材としたスニーカー「森の靴」が企画されほぼ完売するなど、企業からのコラボオファーが増えている。

DAIWA FISHING「湧水の国を守る小国町森林組合の挑戦(筑後川源流)」
www.daiwa.com/jp/fishing/be_earth/genryu/content2/1257867_11186.html

『Platio』について( Webサイト plat.io )

 Platioは、誰でも簡単に自社の業務にフィットするモバイルアプリをノーコードで作成し、活用できるクラウドサービスです。誰もが自社の業務に合った最適なアプリを活用することで、ビジネスの現場におけるIT化を推進し、人手に頼っていた業務プロセスを効率化します。Platioで作成したアプリは、すぐに配信して現場で使い始められます。現場担当者がアプリから入力したデータはクラウド上に保管、管理者へリアルタイムに共有され、タイムリーに現場の状況を把握できます。また、入力データの変化を自動で検知し、管理者へ通知する検知機能により、異常にいち早く対応できます。複雑かつ高価格になりがちな業務用アプリを、手軽に作れるソリューションであることが評価され「2018年度 グッドデザイン賞」を受賞しています。

『小国杉』について

写真:小国杉の伐採イメージ
写真:木材乾燥施設イメージ

 九州随一の品質と呼ばれ、全国的に知られているブランド材「小国杉」。250年に渡る小国林業に育まれた小国杉の特徴は、その粘り強い強度とピンク色がかった美しい色つや。その象徴が、1987年に国内初の地域材強度試験をクリアし、当時国内最大の木造建築物として建設された大型木造建築「小国ドーム」である。抗菌作用、カビ防止の効果はもちろん、調湿機能や宝物の劣化を防ぐ力が優れていることから「九州国立博物館」等の収蔵庫の内装材にも採用された実績あり。また九州でも有数の温泉地である立地を活かし、天然の地熱蒸気を利用した木材乾燥施設を2007年に開発。「地熱乾燥材®」は従来の乾燥施設のように化石燃料を使わずCO2排出を抑えられることから、環境負荷の少ないエコマテリアルとしても評価されている。
 その魅力や地域の動きに吸い寄せられるように、近年ではクリエイターや、ものづくりにおける若手の動きが活発化するだけでなく、有名企業からの発注やコラボ企画などオファーが増えており、従来の木材流通のみならず、地域の自信や文化につながる資源となっている。

【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)】

アステリア株式会社
広報・IR部:長沼史宏・齋藤ひとみ
TEL:03-5718-1297
E-mail:press@asteria.com

【電子入札アプリに関するお問い合わせ先】

小国町森林組合
企画販売課(共販係)
TEL:0967-46-2411
FAX:0967-46-5474
E-mail:kikaku@ogunisugi.com

【製品に関するお問い合わせ先】

アステリア株式会社
マーケティング本部
TEL:03-5718-1250
E-mail:platio-pm@asteria.com

資料(PDF)はこちら

以上
日時:2022年10月11日 15:00

アステリア、ASTERIA、Handbook、Platioは、アステリア株式会社の登録商標です。
「小国杉」は小国町森林組合、阿蘇森林組合の地域登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。